天皇賞・春

枠順が確定しましたが、特に消せる馬が出たわけでもなく、非常に混迷を極めております。色々思ったことを書き連ねようかと。

リンカーン:最も定石に則ったローテーション。昨年の完敗を度外視できるなら、神戸新聞杯4着→菊花賞2着の例もあり、有力候補。

トニービントニービンの血が入った馬は京都の長距離では2着まで、というのがここ十年くらい見てきてる人間の印象。唯一の例外が去年の万葉ステークスで、一着ナムラサンクス(父サクラチトセオー)、二着エリモシャルマン(父トニービン)だった。これをどう見るかにもよるが、やはりリンカーンアドマイヤグルーヴハーツクライは軸にはしづらい。

横山典弘:現在京都長距離で最も頼りになるのがノリ。去年の騎乗はもちろん見事だったし、あまり言われないが、サクラローレル天皇賞を勝ったときの騎乗もほぼ完璧だった。二着が多い印象があるが、人気のない馬も掲示板まで持ってくることが多い。今年の騎乗馬はハーツクライ。最後方待機か。

高速馬場:今年の京都の芝がやたらとタイムが出る馬場であることは随所で指摘されているとおり。このまま雨が降らなければ馬場が固いことを気にしているマカイビーディーヴァの出番はないのではないか。しかしそれ以外の馬には特に高速馬場を得意とするような馬も見当たらない。

展開:和田ビッグゴールドの逃げとなるだろう。展開の鍵を握るのは岩田ザッツザプレンティと角田ヒシミラクル。速い脚が使えないとされるこの二頭(個人的にはヒシミラクルはヨーイドンでもそこそこ戦えると思うが)がどこで仕掛けてくるかでペースアップの場所が変わってくる。予想通り早め早めに動けばスタミナ勝負、少し溜めるようならば切れ味勝負に近くなるか。

アイポッパー:これも見極めが難しい一頭。直近の阪神大章典二着、父サッカーボーイという血統を見れば買い材料はある。重賞未勝利、G1初挑戦、万葉Sで復調途上のチャクラに1kgもらって二馬身差、長距離の鞍上藤田と不安材料も多い。おそらく中段差しで、ミラクルやザッツの仕掛けよりワンテンポ遅らせて仕掛けるだろうが、前の抜け出しを捕まえ後ろの追撃を振り切る絶妙のタイミングで仕掛けられるかは疑問。

シルクフェイマス:雨なら問答無用の消し。良馬場なら去年の実績からも上位だが、ミラクル、ザッツが早めに迫ってくると展開的には苦しい。ただこの馬はそういう苦しい展開でもしぶとく伸びる馬なので、二着三着は十分にありえる。なんらかの理由でミラクル、ザッツの仕掛けが遅れた場合、抜け出してそのまま勝ってしまう可能性も。

穴馬:敢えて挙げるならスズカマンボ菊花賞でもハーツクライより上に来ているし、コスモバルクが飛ばした流れよりも落ち着きそうな今回の流れの方が合う。またそこそこ安定した成績を挙げており、こういう馬は古馬になってからステイゴールド的に化ける可能性がある。ヒモ荒れを狙って買うならこれだろう。