女子W杯2023・日本対ノルウェー

 今回はリアルタイムで見られなかったので簡潔に。点の取り合い上等と思っていたので、ノルウェーに1点入れられてもそこまで動揺はせず。ミスも実力のうちなので、オウンゴールやディフレクションがなくても、いずれは点が入っていたことでしょう。地力勝ち。まあ取られた1点は正直なかなか防ぐことができないと思いますので、あまり思い悩む必要はないと思います。あれを防ごうとして他に穴ができる方が良くないかと。
 アメリカとスウェーデンは延長PKの末、スウェーデンが勝ち上がり、ベスト8の対戦相手に。アメリカは過去のアメリカほどの怖さはないとはいえ、それでもやはり早めに当たらなくて良いのは助かった感が強く。
 日本が決勝トーナメントをノルウェー戦のメンバーベースに戦うのか、それともまたローテーションしながら戦うのかが最大の注目点。正直ノルウェー戦のスタメンが現状のベストだと思うので、これで突き進んで良いと思います。

女子W杯2023・日本対スペイン

 若干のターンオーバー的に迎えたグループリーグ最終戦。試合前の煽られ方からスペインがどれほど強いのかと思って見ていたけれど、今回の日本のシステム的に完全にお客様だった。正直語ることは多くない。2011年の時もそうだったが、日本の女子サッカーは戦術的にはたぶん世界で一番早くて、2011年から各国がつなぐサッカーをやり始めたように、今後の大会でこうしたやり方を取り入れる国も多く見られるかと思う。
 しかしグループ一位で抜けた先が結構大変な組み合わせで、ベスト16はノルウェー、そこに勝てればアメリカかスウェーデン、ということになった(今日のアメリカの3戦目を見ると往時の迫力はなく、スウェーデンが優位か)。正直ここを勝ち抜ければ優勝までいけるのではないかという。
 ノックアウトステージで切り札になりそうなのは怪我もあってここまで温存されてきた浜野まいか。もちろん調子次第だが、もう一枚強力な交代カードが控えていることは大きい。あとは、長谷川唯がここまで攻撃面ではそこまでピタッときていないように思うので、そこが上手くハマれば、ベスト4への道も見えてくるかもしれない。全体としては余力を持ってグループリーグを終えられたので、まずはノルウェー戦に全力を尽くしてほしい(結構こういう勝ちの後に蹴られることはまあまああることなので、地力的には日本の方があると思うけども、油断せずに)

女子W杯2023・日本対コスタリカ

 まずはグループリーグ突破はめでたい。今大会から32チームの大会になったことで、全体に戦力差のあるチームとの戦いということはあるだろうが、それでも簡単な試合はないので、余力十分で突破できたことは素晴らしい。
 前半は途中からペースを掴んでじわじわ押し込む理想的な形。スタメンが4人変わっても上手く戦えていた。猶本のゴールは感慨深いが、驚いたのは藤野がニアを打ち抜いたゴール。藤野は今後多くのゴールを国際大会で決めていくと思うが、これはその中でも屈指のゴールとなるのではないか。決勝トーナメントでこれを超えるゴラッソが見られることを期待したい。
 2点とって後半に入ると、システムをシステムを後傾にしたこともあって、攻撃はやや迫力を欠くことに。交代で入ってきた選手は点を取りたいのだろうが、意識のズレが生じて全体としては上手くいかなかった。まあでもそれを2戦目の勝ち試合で経験できたのは上々だと思う。
 3戦目のスペイン戦をどういう目標設定で臨むのかは注目。ほぼ間違いなく一位通過してくるアメリカを避けるためにスペインに勝つことを優先するのか、体力の温存を考えてターンオーバー的なメンバーを組むのか。まあ普通に後者でいいとは思うのだが、どう出てくるか。

女子W杯2023・日本対ザンビア

 ほぼ満点と言っていい結果。内容についてはもちろん色々あるが、結果については文句のつけようがない。恐れられていたザンビアのFWにもほとんどいい形でボールを入れさせることなく、サンビア全体としてもチャレンジャーとしての気合いみたいなものはそこまで見えなかったので、地力通りのスコアとなった。
 今回初めて長野のプレーをしっかり見た気がするが、本当にいい選手だという感想。攻守ともに立ち位置、ポジションどりが抜群。あとは長谷川が消された時にどこまで危険なパスを配給できるかだが、この10番の存在は大きい。
 前目では藤野がやはり良かった。フィジカル的に負ける気配がほとんどなく、先制点の宮沢に合わせたクロスも見事で、今大会で大きく評価を高めることは間違いない。DFの石川もそうだが、この世代(U-20前後)はほんとうにフィジカルで見劣りしない選手が目立つ。2011年にW杯優勝した時に見ていた子供たちの中で、それまでは別の競技に流れていたフィジカル強者がサッカーに入って、続けてこられるようになったということではないだろうか(もちろんトレーニング理論・技術が向上したこともあるだろうが)。
 ともあれまずは好発進。まだまだ大会を楽しみたい。

女子W杯2023に寄せて

 国内でのテレビ中継がなかなか決まらないことが話題となっていた女子W杯2023。周囲の話題はともかく、今回の日本代表には結構期待している。東京オリンピックでは煮え切らない戦いに終始したが、現在はカタールW杯と同じくスリーバックで前から当たっていく思い切りのいい戦い方にした模様で、これが結構ハマるのではないかと。他の国々の成長に追いつけていないという論調もあるが、2011と2015で決勝まで辿り着けたのは一世一代だったわけで、まずはグループリーグ突破、そこからなんとかベスト4まで行ければ素晴らしいなと。
 今回は長谷川唯のチーム。しかし長谷川が抑え込まれた時に、誰かがブレイクする必要がある。サッカーファンとしてベッカムが好きだと言いにくいのと同様に、猶本に期待していると言いにくい感じがあるが、アンダー世代の大会で初めて見た時に、遠藤保仁みたいな選手になれるんじゃないかと夢見た選手なので、是非とも頑張ってほしいところ。
 ツーシャドーの宮澤、藤野はなかなか強力。サイドの清水、遠藤、清家あたりもストロングだと思うが、ここはシステム的に消耗が激しそうなのでどうやりくりするか。あとはボランチの跳ね返し力が心許ないのを熊谷がそこまでカバーできるか。
 当たり前だがグループリーグ初戦が大事なので、まずはスッキリ勝ち点3、最低限勝ち点1を。

蛙亭中野の地力

 「霜降りバラエティX」の「せいやん家で遊ぼう!!完結編」をTverで見たのだが、めちゃくちゃ面白く、単純に当たり回だった。その流れを作っていたのが蛙亭中野で、これまであまり見たことのない彼の地力が垣間見えた気がした。中野を起こさないゲームでのちょうどいい難易度感、マグロを食べる時のテンション感、そして最後の「コロナの夜明け」というフレーズ。どう考えても蛙亭ではイワクラが目立つしそれでいいと思うのだけれど、やはりジャンプアップするには二人の力が必要で。その意味で、蛙亭は次を担うコンビになる資格があるような気がした。
 蛙亭については、ANNポッドキャスト(「蛙亭のトノサマラジオ」)もぼちぼち聴いていて、こちらも中野発信の企画の、ブレイキングバッドのトゥコのセリフを改変するコーナーが面白い。ブレイキングバッドは見てないのだが、netflixに入ったので、見てみようと思う。

フラッグシップとなる番組を持てるか

 いわゆる旗艦店的なものである。その芸人なりなんなりが、中心的存在として最も自分の持ち味を発揮できたり、自分の思っていることをできたりするような番組。昔は土曜8時に代表されるゴールデン番組がそれであった。ここ20年くらいは徐々にそれが深夜番組に移り、さまぁ〜ずであれば「神さまぁ〜ず」から続く一連の冠番組がそれだったし、おぎやはぎ劇団ひとりにとっては「ゴッドタン」がそれに当たるだろう。有吉は山のように冠番組をやっているが、僕は「有吉クイズ」かな、と思う。不思議なことに、あんなに売れているのにバナナマンはこのタイプの番組を持っていないように思う(以前名古屋で大島麻衣とやっていた「ブログ刑事」「バナナ塾」はそういう位置づけだったと思うが・・・)。
 それを持てる人たちは幸福である。最近では「NEWニューヨーク」もうまくいかず、「霜降りバラエティ」もうまくいかず、「テレビ千鳥」さえ、最初の頃の勢いとは裏腹に、苦戦している(テレ朝の深夜バラエティの競争が激しいという側面はあるにせよ)。その中で、うまくいっているのはオードリーではないか。「あちこちオードリー」だ。そもそもオードリーの本当の本丸はラジオだとは思うが、テレビとしては「あちこちオードリー」の面白さが落ちない。もちろん、本丸が劇場やYouTubeにある人たちも近年では少なくないと思うのだが、テレビに限って言うと、オードリーが最もこの手の番組をうまく手に入れられたのではないだろうか。
 メンバーが変則的ではあるが、「トゲトゲTV」が、お笑い特化型バラエティとして三人にとってのフラッグシップ的な番組になっていけるのか、はたまた夢破れるのか、今はその行く末が楽しみである。