「薬名詩」

何年前のことか憶えていないが、某所で『三宝太監西洋記通俗演義』を読んでいたことがあるのだが、その中に本草綱目にでてくるような薬やその原材料の名前を織り込んだ詩が出てきて、その時は結局これがどういうことなのかわからなかったのだが、最近ひゃんなことから表題にした「薬名詩」なるものの存在を扱った論文を見つけて、なるほどこういう伝統があるのか、と思った。

「薬名詩の系譜」(『田中謙二著作集第二巻』汲古書院、平成十二年)

まあ結局なんで「薬名詩」なんてものを作ったかに関しては確たる答えは出されていないが、あのときちゃんと探していればもうちょっと深く読めたかもな、と思った。