須藤眞志『真珠湾論争 陰謀説・通告遅延・開戦外交』

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僕はあまり近現代史の生々しさが好きではなくて、あまりその関連の本も読まないし良く知らないのだが、某知人のページで紹介されていたので読んでみました。

感想としてはなかなか真面目に書かれた本で面白かったです。陰謀論を否定することに躍起になっていて、それについての説明を随所で繰り返しているのがどうも読むテンポを落としてしまったのが残念なところ。とはいえ日本の外務省の本省とワシントンの大使館の間のコミュニケーションギャップに原因を求めた結論はなかなかに新鮮でした。あと日本軍の規律に物凄く信を置いている所などはちょっと僕にはわからない感覚もありました。まあでも全体的にはしっかりした本だと思います。