最近読んだもの
泡坂妻夫『しあわせの書』(ISBN:4101445036)
某所で「やられた」と思わせるミステリに挙げられていたので読んでみました。1987年に出たものなので微妙に冗長なところはありましたが、期待に違わぬ出来でした。読後に思わずニヤリとしてしまう仕掛けが秀逸です。
泡坂妻夫『11枚のトランプ』(ISBN:4488402119)
マジックショウの最中に起こった人間消失とそれに続く死体発見から始まるミステリ。作者がマジシャンだけあってマジックの描写だけでも面白い。これといって強調点があるわけでもないが、ミステリとしても十分楽しめた。
竹本健治『トランプ殺人事件』(ISBN:4488443036)
囲碁・将棋に続くゲーム三部作の第三段。こちらも人間消失とそれに続く死体発見から話が展開されてゆくもの。話の流れやオチの部分は非常に良かったのだが、いかんせんブリッジの説明が長すぎてつらかった。あそこで挫折したり、完全に飛ばした人も多いのではないかと。まあしょうがないと言えばしょうがないけれど。