内Pの終了と現在のテレビの仕組み

今現在のテレビは端的に言ってテレビ局(製作会社)とスポンサーと視聴率の三つで成り立っている。これは視聴者にとってはやや理不尽な仕組みで、スポンサーの意向や視聴率というのは視聴者が見たい番組を必ずしも支持しない。

今のところ調べる気がないので、どうしてテレビというものがこんなへんてこりんなシステムで運営されるようになったのかはわからないが、そろそろ視聴者が直接金を払うシステムのテレビが出てきても良いと思う。もちろん今でもインターネットなどを利用することでそういう試みはなされているが、メジャーなものとはなっていない。

スポンサーを介してお金がテレビ局に入る今のシステムでは、結局のところ無難で当たり障りのない、言ってしまえば面白くない番組が重宝されることになる。内Pのようなコアな番組が10%前後もの視聴率を取るというのは、かなり難しいことだと思うが、数字の持つ意味に関しては無視されることが多いだろう。

しかしコアな番組はコアなファンを生む。そのコアなファンがどれくらいいるのか、というのが大きな問題だが、それがどのくらい存在すれば、一つのテレビ番組を支えることができるのだろうか。つまり一時間の枠を購入するためにどれだけのお金が必要なのか。僕は毎週内Pを見るためならまあギリギリ一ヶ月一万円までは出してもいいかな、と思う。一月四回として一回2500円は確かに高いが、ビデオにとって暇なときに見返すので、映画に比べればコストパフォーマンスは悪くないのではないか。

テレビ局そのものを捨てて、インターネットを利用して番組を行うということも考えられる。この場合テレビ局を介さないためコストは減ると思われるが、プロダクションや製作会社と交渉したり、配信の環境を整える会社組織が必要で、それもまた大変だろう。

「テレビはタダだ」というのはある意味では真実だが、ある意味では欺瞞である。スポンサーの商品を買っているのは消費者全体であって、これは無意識のうちに消費税を取られているのに等しいように思われる。このシステムはテレビ業界にとっては都合のいいものなのだろう。しかしもうそろそろ欺瞞を脱して、自分が払う金額の代価として、自分の見たいテレビが見られるようになるべきだと思う。