Eerik Dickinson, The Development of Early Sunnite Hadith Criticism(ISBN:9004118055)

イブン・アビー・ハーティム・アッラーズィー(240/854-327/938)というライのハディース学者が書いた「ハディース学入門書」的な著作を手がかりに当時のハディース・クリーティークがどのように行われていたかを見た研究。

まあでもこれを読むとウラマーたちがハディースを求めて各地を旅するのが良く理解できる。本書で述べられているようなハディース・クリティークを行うためには膨大なハディースコーパスが必要なのである。ある時期からウラマーの人名録がかなり多く著され、そのほとんどが簡略な記述で学者が羅列されている形式を取っているのも、こういう用途で使うためなら他の具体的な記述は必要ないということなのだろう。