綾辻行人『暗黒館の殺人(上)』(ISBN:4061823884)、『暗黒館の殺人(下)』(ISBN:4061823892)

やっと読み終わりました。上巻は極めてユルユルと進み、その進まなさ具合のために、途中で置いておいて他のミステリを何冊も読み終えてしまいました。まあでも下巻に入ってからは結構スピード感アップ。特に下巻後半は一気に読めました。あまり良い評価を聞いていなかったのですが、さすがにそれなりのサプライズもあり、最終的には満足のいく出来だったと思います。まあでもなんとなく読み始めて設定が出そろったところでの直感的な予想が、最終的な結論にかなり近いものになりがちなのではないかと思いますが、そこをうまく回避して目くらましをかける手管はさすがです。

とはいえ長すぎるよなあ。思わせぶりでジリジリさせるし。多くの人が上巻で挫折したのではないかと思います。